世界的に有名な投資家であるバフェットが経営しているバークシャー・ハサウェイの株主には、毎年、バフェット自身が書いた手紙が送られてくるそうです。
その手紙を1冊の本にまとめたのが「バフェットからの手紙」です。
いろいろなバフェット関連の本が出ていますけど、ほとんどのものがバフェット自身が書いたものではありません。
つまり、「バフェットからの手紙」は、バフェット自身が書いた文章が掲載されている貴重な本です。
いくらバフェットのことをよく知っている人が書いた本であったとしても、バフェット自身が書いた本とは全く価値が異なります。
バフェットの投資哲学を深く知りたければ、こういう本を読むべきだと思います。
ちなみに、バフェットから株主に送られる手紙は、バークシャー・ハサウェイのオフィシャルサイトで誰でもみることができます。
この本は、バフェットからの手紙を大きく5つのパートに分けて順番に紹介している構成ですけど、無理矢理分類したという感じで、あまり意味はないと思います。
1、コーポレート・ガバナンス(Corporate Governance)
2、コーポレート・ファイナンスと投資(Corporate Finance and Investing)
3、普通株(Common Stock)
4、合併・買収(Mergers and Acquisitions)
5、会計と税金(Accounting and Taxation)
いろいろな事例をあげて、どのような会社が利益を上げることができるのかを説明しているのですが、結局、バフェットがやっていることは1つだと思います。
「1.事業の内容を簡単に理解することができ、2.将来にわたり長期的に好ましい業績が見込め、3.経営幹部が誠実で有能な人々である会社を、4.魅力的な価格で購入すること」
これをするためには、「企業価値の評価法」と「市場価格のとらえ方」の2つを徹底的に勉強することで十分であり、ビジネススクールでやる最新の理論などは必要ないと言っています。
このやるべきことを絞り込むという考え方は、別のところにもよく出てきます。
つまり、人間というのは、万能の神ではないから、自分ができることというのは限定されており、自分がやるべきことを絞り込んで、その絞り込んだ対象に全精力を注ぎ込むべきだということです。
これは、投資の世界の話ではなくて、なにをする場合でも大事なことだと思いますし、自分自身が一番苦手なことだとも思っています。
バフェットは、自分のやるべきことが何かということを、自分のライフスタイルも含めて完全に理解しているんだと思います。
どの部分忘れましたけど、何らかの文章の後に、わざわざ括弧書きで、(自分のライフスタイルを崩してまで金儲けをすることに何の意味があるのか?)みたいなことを書いていたことがそれをうかがわせます。
他にも、具体的で深い企業の分析手法なども書かれていますし、投資のためにも役立つ本であることに間違いはありません。
ただ、バフェット自身が株主に書いた手紙をまとめた本ということで、バフェットの人間としての本質的な哲学みたいなものを知ることができる本だと思います。
自分ができることは限定されているのだということが理解できて、目の前がすごくクリアーになった気がします。
パンローリング
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